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清水均のフードビジネス短信

第3回 人時売上高のチェック-その3-

人時売上高×A(その店の粗利益率)×B(労働分配率40%まで)×C(月間平均実働時間数)=その店の従業員1人当りの平均人件費(企業として支払える)
を解説します。

A(その店の粗利益率)=1-標準原価率として算出します。これに人時売上高をかけると、その店の1時間当たりの生産性(=人時生産性)の金額が算出されます。原価は業者に支払うため、手元に残るその店の1時間当たりの利益額のことです。一番初めに出る大まかな利益という意味で、粗利益は、企業により荒利益と書きます。「粗」も「荒」も大まかなといった意味です。粗利益から、人件費や水光熱費、クリーニング代や食器代、地代・家賃や銀行への支払い金利、リース料や減価償却費、本部費(経営者の賃金や本部の経費)を支払うわけです。この中で最も大きな経費が人件費です。

従って、粗利益に占める人件費の割合には、適正値があるのです。これをBの労働分配率(=人件費÷粗利益)と言います。この基準値は35%~40%までです。これを数年にわたり超え続けると、企業の経営は安定せず、成長は望めません。個人で1店舗を家業でやっている場合は、何とか食べて行けますが、数店舗規模や企業化を目指すなら、常に意識しなければならない大事な基準値です。この式では、基準値内最大の40%で算出しています。これにC(月間平均実働時間数)をかければ、企業として支払える(福利厚生費など企業負担分を含む)従業員1人当りの月間平均賃金が算出されます。人時売上高が賃金の源泉であり、賃金を上げるには、それを増加させる必要があることが理解できます。

フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均

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