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清水均のフードビジネス短信

第2回 食中毒は「経営者の判断と初動」が肝心

今年は天候不順が続き、梅雨入りも早そうな気配です。「晴天の霹靂」や「好事魔多し」とよく言われますが、繁盛を継続する飲食店で最も怖い物の一つが食中毒です。
実際に経験してみないと、その苦しさや辛さは分かりません。私も15年前に宮崎に行った際のお土産としていただいた、蚫やさざえ、伊勢エビの管理が悪く、いただいた2日目の夜に食べた伊勢エビの卵から腸炎ビブリオで食中毒になりました。3日目の夜、出張先で会議中に脂汗が出たと思う間もなく、嘔吐と下痢を数分毎に繰り返すこと2時間弱。直ぐに近くの病院に行き即対応しました。しかし、その後、3ヵ月近く午後4時過ぎになると微熱が続き、ちょっと出来た傷も直ぐに化膿してしまうといった状況でした。本当に体調が完全に戻るには3ヵ月以上かかりました。人により年齢や体調、体質によっても程度は異なるのでしょうが、辛いものです。

食中毒は起こらないようにすることが最も大切なのですが、最悪で起きてしまった場合には、経営者の「判断と初動」が最も大切です。とにかく被害者の方の自宅や入院先まで直ぐに伺いお見舞いをすることです。結婚式や法事などの料理から食中毒が発生した場合、数時間以上といった遠隔地に及ぶことも多いものです。それでも経営者かそれに準ずる立場の方が行かなければなりません。

今年も正月過ぎにお通夜の仕出し料理80人中、3日後に5人が感冒か軽い食中毒に似た症状が出たと報告を受けた企業がありました。結果的には『ノロウイルス』であり、5日後には最終的に7人の方が被害に遭われました。この企業の社長は最初の5人の報告を受けた段階で、その店をその日から自主的に5日間休業させたのです。また、お客様の自宅へお見舞いに駆けつけました。毎月、検便もしている企業ですが、実際にはお通夜の2日前にも実施しており、その時は問題無かったのです。検便も報告を受けた翌日に再度受けさせました。その段階で14人中、2人の保菌者が確認されました。
経営者はそれなりの覚悟を決めていました。しかし、結果的に保健所は、その自主性と対応を認め注意勧告のみで対応しました。また、お客様への対応も早かったため新聞沙汰などにもならなかったのです。

皆さんも、梅雨入りを前に自店の衛生安全管理を再度徹底することをお奨めします。

フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均

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