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清水均のフードビジネス短信

第9回 フードビジネスと地域密着の必要性-その1-

消費者側からの飲食業

一向に先の見えない年金問題や各種食材の値上げ、ライフラインである水道光熱費の値上げなどの先行き不安から外食頻度は落ちていました。そこに追い打ちをかけるように発生した中国製毒入り餃子。ただでさえ不安があった中国産の野菜や加工食品に対し、その波紋は消費者の外食離れに拍車がかかることが必須の状況です。

規模にかかわらず飲食店として生き残るために何をすべきか。そこで今後、経営上不可欠となる「フードビジネスと地域密着の必要性」について考えてみましょう。

「フードマイル(フードマイレージ)」という言葉があります。イギリスのスーパーマーケットでスタートした、食物(フード)の原産地から販売店までの距離を、プライスカードに価格と並べてマイル表示する仕組みです。距離が近ければ輸送コストだけでなく、その間に排出されるCO2(二酸化炭素)なども低くなります。地球温暖化や環境汚染問題などソーシャルコンシャス(社会的意識が高いこと)を持つ消費者(生活者)は、同じ野菜なら距離の近い方を選ぶのです。このような考え方や仕組みは、近い将来国際的に発展し、先進国の多くで導入されるようになるでしょう。

その土地(地域)で獲れた物はその土地で消費しようという、日本の「地産地消(ちさんちしょう)」という造語も、厳密な目的や意味は異なりますが、よく似た考え方です。

また、「身土不二(しんどふじ)」という言葉もよく耳にする機会が増えています。『身体も土地も二つと無い』、その人にとって生まれた土地の4里四方(半径16キロ圏内)で獲れる季節の作物や魚介類、命の根源となる水や気候風土などが、その人の健康にとって最善(二つと無いもの=不二)だという意味です。日本で生まれた言葉かと思っていましたが、朝鮮半島には古くから伝わる生活の知恵ともいえる思想なのです。

これらの言葉からも分かるように、本来「食」と「土地」は密接な関係があるのです。料理の種類やその内容、味付けは、その地の気候風土によって収穫される農作物の違いや、海流の影響などによって獲れる魚介類の違いが大きく影響しています。さらに歴史的背景、伝統・文化などの影響も受け、今に至っているのです。それが各地の郷土料理を育み、関東と関西の蕎麦やうどんなど料理の味や嗜好の違いを生みだし、ご当地ラーメンの誕生といったことにまでつながっているのです。

  • フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
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