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清水均のフードビジネス短信
第7回 メニューと価格 その3 (5回連載)
前回(その2)は、「慣習価格」について説明しましたが、今回(その3)は、「威光価格」と「端数価格」について説明します。
威光価格
「威光価格」とは、威信や威厳のある価格のことです。端的に言えば、堂々とした威張った価格のことです。売り手側の自信を感じさせるようなニュアンスがあります。具体例を挙げれば、口紅や香水といった化粧品、宝石や毛皮などの高級品の価格です。高級店のコース料理などもそうです。高い値付けをすることで、一般商品とは一線を画する品質の良さを感じさせたり、買い手側のプライドをくすぐる面があります。
フードサービス業では、高級店や専門店のアッパー(上位の)商品(メニュー)に用いられます。次に説明する「端数価格」とは反対の要素が強い価格設定であり、例えば、1,980円(端数価格)とせずに、あえて2,000円とした方が、これらの業態の場合には、商品に対する安心感や品質への売り手側の自信を伝えやすくなります。
メニューブックで表示する字体や、料理サンプルに添える値札なども高級感のある字体やデザインとし、メニューブックの材質(例えばメニューは厚紙でカバーは革製)や仕様(房をつける)など、重厚さや格式を感じさせるこだわりが必要です。
端数価格
「端数価格」とは、文字通り、価格の末尾が端数で終わることです。スーパーやディスカウントストアーなどで用いられる価格です。米国ではこの端数価格のことをオッド(odd:半端な)プライスといいます。オッドには奇数という意味もあります。米国の低価格業態やバーゲンに行くと分かりますが、例えば、7ドル99セントといった具合に全て価格の末尾は9や7といった奇数になっています。米国人にとっては、この方が値打ちなお得感が伝わりやすいのでしょう。
日本のフードサービス業では、ファストフードやファミリーレストラン、大衆居酒屋などで用いられます。具体的には、380円、530円、780円、820 円など、数字の見た目のイメージや語呂のよさなどで決まっています。また、390円(サンキュー)セットのように、言葉遊びの要素を用いることもあります。
末尾は原則として10円単位です。しかし、近年になって消費税内税表示の関係もあり、高級店でも結果的に端数価格となるなど、さまざまに変化しています。
※文章の一部は清水均著「フードサービス攻めのメニュー戦略」商業界発行より引用しています。
メニューと価格 その4 一品平均単価×1人当たりの買上げ点数 へ続く
フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
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