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清水均のフードビジネス短信
第7回 メニューと価格 その4 (5回連載)
その4 一品平均単価×1人当たりの買上げ点数
「売上=客数×客単価」について考えてみましょう。
客数が先にあるのは意味があります。それは、店長の実力のバロメーターが客数にあるからです。1店舗当たりの絶対客数が、オーバーストアを背景に減少する小商圏化の中で、リピーターをどのように増加させたかの結果が客数です。「客数=固定客数×来店頻度+初回客数」は正にこのことを示しています。
客単価は、メニュー政策により、本部が決定します。1店舗の場合には、オーナーが決定するのです。客単価を「客単価=一品平均単価×一人当たりの買上げ点数」と分解できます。
この2つの公式は掛け算であるため、売上を伸ばすためには分解したそれらの数値のいずれかを大きくすることです。今回は、客単価とメニュー政策を学んでみましょう。
レジスターの記録紙をチェックすれば、売上高と客数、商品の販売点数(個数)はすぐに把握できます。この3つの数値により、毎日一品平均単価と一人当たりの買上げ点数はチェック可能です。計算方法は、下記のようになります。
- 一人当たりの買上げ点数=販売点数÷客数
- 一品平均単価=売上高÷販売点数
自店の現状の一品平均単価と一人当たりの買上げ点数を調べてみましょう。日報に記入欄を作れば、店長が毎日確認できます。また、メニュー改定があった際にはデイリーやウィークリーでチェックし、意図した新メニュー計画との差異がないか確認する必要があります。
フードサービス業では、業種・業態により適正なメニュー(客単価)政策がとられます。具体的には、平均いくらの単価の商品(一品平均単価)を一人のお客様に何個買上げ(一人当たりの買上げ点数)てもらい、満足感を作り出すかということです。分かりやすい具体例として、次の問題を解いてみましょう。
問題
- 一品平均単価が600円、一人当たりの買上げ点数が3.5品の居酒屋がある。この店の現在の客単価はいくらか。
- また、一品平均単価を変えずに客単価2,400円にするには、一人当たりの買上げ点数を何品にすればよいか。
解答
- 「客単価=一品平均単価×一人当たりの買上げ点数」となるため、この場合、
600円×3.5品=2,100円 となります。
解答.現在の客単価 2,100円 - こちらも、「客単価=一品平均単価×一人当たりの買上げ点数」より、
2,400円= 600円 × 一人当たりの買上げ点数
一人当たりの買上げ点数=2,400円÷600円=4.0品
解答.客単価2,400円にするための買上げ点数 4品
このように一皿当たりの分量を少なくして一品平均単価を下げ、買上げ点数を伸ばすことにより、色々なメニューを楽しめるようにし、客単価アップを狙ったのが大衆居酒屋のメニュー政策です。
また、値上げとは一品平均単価を上げることです。しかし、それぞれの店の商品、サービス、店格など(トータルな価値)に対して、お客様が支払っても良いと思う金額には許容限度があるため、それを越えると客数の急激なダウンとなるのです。
フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
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