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清水均のフードビジネス短信

第8回 2008年~2009年へのキーワード-その1-(2回連載)

その1 始末

2008年から2009年に向け、フードサービス業界のキーワードを探ってみた。2回に分け、「戦略レベル」と「戦術レベル」の2つのキーワードを挙げてみたい。

戦略レベルでは、「始末」というキーワードである。飲食店はどんな大企業でも、始めは1店舗からスタートする。この時に末を考えている経営者はほとんどいない。しかし、物事には全て始まりがあれば末もある。「末」とはよくできた字である。木の根元に近いところを切るという意味で、木の字の下にもう一本短く一線を引く。当然、木は枯れ果てる。逆に「未」の字は、木の下にさらに枝が伸びるという意味で、長い一線を引き、これからどうなるか不明であることを表している。

1970年(昭和45年)から外食産業という言葉が誕生し、その牽引車はファミリーレストランとファストフードの全国チェーンであった。ところが約40年を経る中で、今やファミリーレストランは業界低迷の象徴となり、撤退が相次いでいる。商売は『見切りにあり』とよく言われる。「始末」とは、始めなければならないことを確実に始め、やめなければならないことは勇気を持ってやめることである。例えば、業態開発と称し、『成長』を目指し結果として『膨張』を続けている企業は、増えすぎた業態に見切りをつけ、終わらせることである。

さらにこの際、同質化し増えすぎた商品・行きすぎた店作り、削りすぎた人件費、逆に社員のサービス残業やパートタイマーの有給休暇など曖昧にしてきた労務管理なども、「始末」をつける必要がある。外食企業として低成長時代に「正しい成長」を始めるために、例え身を切っても、見切る必要がある。

恒常的になる可能性もある消費者の生活防衛と物価高という、厳しい時代を乗り切り、企業として成長するには、戦略レベルでの『始末』の決断が今求められている。

  • フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
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