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清水均のフードビジネス短信

第5回 値下げに打ち勝つ「美味求真」

ファミリーレストランや大衆居酒屋チェーン、コンビニエンスストアまで、軒並み商品の値下げ戦術を打ち出す中で、相変わらず毎日列をなす店がある。五反田にあるステーキ・ハンバーグ専門の和牛専門店もその一つ。17時の開店時間には、既に3~4組が待ち始める盛況さ。客層の幅も広く、リピート率の高さは目を見張る。お目当ては、100%ビーフのハンバーグであり、全メニューの中の9割以上のオーダー率と推測される。200gで消費税抜き1,400円、300gで同2,000円と、価格は決して安くない。ソースは評価の分かれるところだが、素材は誰が食べても納得の味と品質である。一口目を口に運び、味わった際の笑顔がそれを証明している。

次に、私のお手伝い先である、優良な地方外食企業についてお話する。先日、その地方外食企業が、大手ハムメーカーにハンバーグの見直しに行った。その際に、大手ハムメーカー側の開発担当者が驚いたという。それは、今時、開発条件としてどの企業も原価を下げることが優先されるのに、その地方外食企業は、原価がかかっても美味しさを最優先に求めたからだ。この地方外食企業は、40年かけて年商40億円の規模になったが、創業者から引き継いだ二代目になっても、味の追求と商品開発に妥協は一切無い。大手ナショナルチェーンの某ファミリーレストランが、売上高および客数において、最盛期でも全国で2社だけ勝てなかった内の1社である。

小手先の値下げや販売促進といった戦術ではなく、基幹商品の素材から仕込み調理に到るまでの見直しによる、美味しさを求めた品質向上こそ、今最も必要な戦略である。その結果、家庭では味わえない本物の美味しさが提供可能となる。この『美味求真』は、フードサービス業の今後の使命であり、中小でもできるこの時代に勝ち残る戦略である。逆にいえば、不味い店は不要であり、存続の意味も価値も無い。

自社の今に至る成り立ちの中で、再度基幹商品を磨き上げることこそ、トップ主導の優先課題である。『美味求真』は、正に「桃李不言、下自成蹊」(桃李ものいはざれども、下自ら蹊を成す 意味:桃やすももは何も言わないが、美しい花やその果実に誘われて人が集まってくるので、その下には自然と小道ができる)となり、自然にお客様が列をなす。また、本物の美味しさに出会った際、老若男女を問わず誰もが自然に笑顔となり、和みある活気が店内に溢れる。「外食の真価」ここにあり。今のあなたのお店はどうですか・・・?

  • フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
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