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清水均のフードビジネス短信
第4回 計数管理の学び方・教え方(3回連載) その1 損益分岐点売上高
損益分岐点売上高
さまざまな研修を通して感じていることがあります。それは、フードビジネスの計数管理とマネジメントを理解するには、まず自分自身でよく考え、問題を解くことが大切なことです。いったん考えてみると、基礎的な知識の不足や、理解しているつもりでも、実際には分かっていない部分が判明するからです。計数管理やマネジメントが苦手と思っている方も初心者も、この手法を活用すれば着実に理解でき、身に付きます。
また、店長や調理長及びその候補者であれば、店舗マネジメントやオペレーションでの実践的な活用がすぐにできます。自分の意志を働かせたマネジメントサイクル(PDCA:プラン→ドゥ→チェック→アクション)による管理が実感でき、その行動の結果を計数(数値)で実績に結びつけ、表現することができます。
それでは、具体的に私が飲食業の計数管理の基礎と考えている「損益分岐点」の問題とその解き方を例に挙げ、説明してみましょう。
問題
山田さんが専門業者からラーメン屋台をリースして、屋台のラーメン店を始めることにした。ラーメン屋台のリース料は1日当たり24,000円。このリース料には場所代や水道光熱費などが含まれている。ラーメンは売価500円、原価率は40%と設定した。原価率にはラーメンの麺、スープ、チャーシューやメンマ、ネギなどの食材の他、使い捨て容器や箸まで全てを含んでいる。山田さん自身は資金だけ出してアルバイトを雇って営業するが、やる気を出してもらいたいので人件費(アルバイト料)は売上高の20%を支払うことにした。従って、これだけで営業がスタートできる。それでは、以下の問題に答えなさい。
(問1)
山田さんが損をしないためには、お客様がラーメンを1人1杯食べるとすると、1日に何人の客数が必要となるか答えなさい。また、その時の売上高も算出して答えなさい。
(問2)
山田さんは副業ではあっても、1日に最低8,000円の必要利益が欲しい。そのためには、1日に何人の客数が必要となるか答えなさい。また、その時の売上高も算出して答えなさい。
※問題は、清水 均著「飲食店 攻めの計数 問題集」商業界発行より引用
損益分岐点を理解すると、店長管理可能費と本部管理費をマクロにとらえることができるようになります。その結果、どのような業種・業態でも最重要(プライム)となる『FLコスト(プライムコスト)』と呼ばれる、食材原価(F=フードコスト)と人件費(L=レーバーコスト)の管理の重要性が理解できます。
さらに、予算管理面で自店を計数面から分析できるだけでなく、店長職務との関連が分かり、実践的に活用できます。また、新店の開業計画や不振店対策など、自社の政策レベル面での理解を深めることも可能となります。
それでは、早速問題を解いてみましょう。
- (連載)
- その1 損益分岐点売上高 【問題編】 (2010年06月21日公開)
- その2 損益分岐点客数 【解答編】 (2010年07月05日公開)
- その3 店長管理可能費と本部管理費 【詳細解説編】 (2010年07月20日公開)
フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
- ※記載されている内容は、掲載日(2010年06月21日)時点のものです。
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