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清水均のフードビジネス短信

第5回 本物のかき氷・復活を望む

毎年、夏になると腹立たしい思いをする。ファミリーレストランから喫茶店まで、さまざまなお店に「かき氷」の小旗が涼しげに揺れ、夏祭りなどの思い出と共に郷愁を誘う。ところが実際にオーダーすると、十中八九はがっかりする。氷がフラッペで『かき氷』ではないのだ。このような店は「氷」の旗を降ろしてもらいたい。

フラッペは、水道水を製氷機でキューブアイスとし、それを手回しなどのアイスクラッシャーにかけ、ガラガラと粉砕し粒状の氷として使用する。正統派の『かき氷』は、天然水かそれに近い純度の高い水を使用し、氷屋さんが製氷した本物の氷から作る。かき氷機には鉋(カンナ)のような専用の刃が付いており、氷をその刃の上で回すことで、削り出して作る。それ故、見た目もサクッと、口に入れるとシュワッと一切ざらつかずに溶ける。これが正にかき氷であり、米国ではシェーブドアイス(削り氷)という。ハワイのレインボーアイスはコレだから「うまい!」。しかも、天然の着色料を使用する日系の著名店もある。

昔は氷屋さんが一抱えもある重い角形のブロック氷を小型トラックでシートをかけて運び、道路脇で大きな波刃のステンレス製のノコギリでガリガリと切り、25センチ程度の立方形とし売っていた。ノコギリを挽くたびに氷のシャーベットが削り出され、小さな山になる。焼けたアスファルトの道路で直ぐに溶けるのだが、食べたいくらいだった。氷は最後までノコギリを入れず、2/3位で止め、ノコギリの柄でコツンと叩くと、ものの見事にかき氷機の適正サイズになる。最近販売されているのは、この半分のサイズで半貫(一貫目の半分で約3.5キロ)。しかも、予め大きなブロックには、筋目が入っているという。

フラッペは、40年程前から新宿のフルーツで有名なパーラーなどで、ボール状の器に氷を盛り、パフェ感覚でアイスクリームとフルーツをデコレーションしてブームになったと記憶している。これはこれでよしとするが、シェーブドアイスとのコラボが昭和20年代から誕生している。それは、南国・鹿児島の「氷白熊」である。ふわふわの氷に練乳がタップリかかり、フルーツやゼリー、アイスクリームでデコレーション。サイズによるが700円~850円は納得の価格であり、お客様に喜ばれながら店にとっては原価率、粗利額とも申し分ない。

天文館むじゃきの氷白熊
天文館むじゃきの氷白熊

昨今のハイボールブームからシングルモルトなど、本物のウイスキーブームへの移行は近い。ここでも『本物の氷』が求められているのだ。全国で減少の一途を辿っているという「氷屋さん」にも頑張って頂きたい。

掲載されている画像は、株式会社天文館むじゃきの許可を得て掲載しています。
  • フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
記載されている内容は、掲載日(2010年08月02日)時点のものです。
コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。
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