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清水均のフードビジネス短信

第6回 脱・低価格マーケティング『知覚価値の食』づくり(2回連載) その2

『知覚価値の食』づくりに関する、ケーススタディをもう一例挙げてみよう。サントリーが仕掛けた「ハイボール」は、ブームを超え定番となる勢いである。女優・小雪を起用したテレビCMだけでヒットし、ブームとなった訳ではない。ハイボールに関するマスメディアへの大量露出を前に、「酒」に一家言を持つ人気ブロガー(blogger)を招聘しての試飲会など、知覚価値づくりの巧妙なマーケティング戦略があったのだ。

今年の6月には、サントリーの本丸とも言える関西で、高級料飲店を主体に「北新地 山崎ハイボール」を売り出している。実はその前に、大阪・天神橋筋商店街で「天角ハイボール(サントリー角瓶と梅酒使用)」を、ご当地ハイボールの第一弾として導入しているのだ。ちなみに第三弾は、緑茶入りの「山崎 京都ハイボール」である。サントリーのウイスキー事業は、昨年度11年ぶりに前年比を超え、今年(1~6月)は対前年26%増となっている。

北新地 山崎ハイボール
北新地 山崎ハイボール

80年代に、大衆居酒屋チェーンが低価格の目玉とした酎ハイに端を発し、メタボ対策など健康志向を背景に、ブランド焼酎ブームが数年前まで続いた。その間、本物志向から各地の日本酒も確固たる地位を築き上げているが、満を持してサントリーは一番売りたかったウイスキーを仕掛けたのだ。ハイボールの先には更なる知覚価値を満たす、本格的な「シングルモルト」ブームが控えている。

今後の外食市場における低価格に負けない、強い商品づくりのポイントは、この『知覚価値の食』づくりである。また、成功に導くための本質が、顧客接点における「食のエデュテイメント(食に関する教育とエンターテイメント):2009年度第14回『緊急提言!!食の「エデュテイメント」を構築せよ(5回連載)』参照」にあることも忘れてはならない。その結果、フードビジネス業界の販促として、今後不可欠となるブロガーやツイッター(Twitter)経由での口コミが可能となる。

掲載されている画像は、サントリーホールディングス株式会社の許可を得て掲載しています。
  • フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
記載されている内容は、掲載日(2010年08月30日)時点のものです。
コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。
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