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清水均のフードビジネス短信

第10回 「すき家」に学ぶ・メニュー価格多重政策による顧客層の拡大

厳寒期から氷河期になりつつある外食市況の中で、ピンチをチャンスに変え、好調を維持しているのが、「すき家(ゼンショーグループ)」「マクドナルド」「丸亀製麺」です。なかでも注目すべきは「すき家」でしょう。9月までの上期累計前年対比で、売上高全店143%(既存店123%)、既存店の客単価89.5%・客数137.6%です(データはゼンショーグループIR情報より)。ここにきて多少鈍化して見えますが、12月トータルではこの勢いは変わらないでしょう。その原動力となっているのが、女性や高齢者などの新しい顧客層の開発です。

実際、駅付近の「すき家」を18時以降チェックすると、幅広い主婦層を初め、若い女性のテイクアウト待ちを目にします。その瞬発剤となったのが、テレビCM『好家の人々』です。高視聴率の朝の爽快情報バラエティ『スッキリ!』の人気司会者・加藤浩次(夫役)と(その妻役)ともさかりえ+小学校高学年と低学年の長男・長女+祖父・祖母役に竜雷太・酒井和歌子を起用。CMのコンセプトは、『低価格(プライスポイント380円)の牛丼主体のファミリーレストラン』です。1日目は全ファミリーで来店、最後に祖父が「今日はおごるよ!」。あくる日(2日目)は長女を含め女性3人で来店、祖母と妻が「今日は私が…」と支払いを取合う、30秒CMです。

学ぶべきポイントは、テイクアウト商品のサイズ別メニューバラエティです。例えば、通常の牛丼弁当だけで、ミニ230円・並280円・肉1.5盛380円(ライスは並サイズで肉が1.5倍)・大盛380円・特盛480円・メガ610円となっています。牛丼弁当メニューだけでも食べラー・メンマやねぎ玉など10種類あるので、サイズ別6種と組み合わせれば60品目となります。また、ミニカレー300円はどの商品とも組み合わせできるため、味のバラエティと小さな幸せ(贅沢)感のプラス1品効果もあります。

サイズ(分量)別とミニメニューによるプラス1品は、お客様の多様化する外食動機に対応しています。厳しい時代が続く中、今後のメニュー改訂では、ライスのサイズだけでなく、メニューによっては分量でプライスゾーンの幅を広げて見せる工夫が必要でしょう。

  • フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
記載されている内容は、掲載日(2010年12月20日)時点のものです。
コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。
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