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清水均のフードビジネス短信

第11回 2011年・外食成功のキーワードは『捨てる』(4回連載) その4

老舗のローストビーフを気軽に楽しめる「ロウリーズ・カーベリー」

この短信のバックナンバー2009年第14回「食のエデュテイメントを構築せよ」で紹介した1938年創業『ロウリーズ・ザ・プライムリブ』の本店のある米国・ロスアンゼルス(LA)で展開しているクイックカジュアルが「ロウリーズ・カーベリー(lawry's carvery)」です。

カーベリー(carvery)とは、お客様の好みでローストした肉類を切り分け(=カービング)て提供するレストランのことです。1号店はLA郊外の全米でも有数の高所得者居住地区・アーバインにある高級ショッピングセンター「サウスコーストプラザ」に10年ほど前に出店。老舗ロウリーズをイメージさせる入り口を入ると、正面にカウンターがあり、そこで自慢のローストしたてのプライムリブをカービングしています。オーダーカウンターで立ったままオーダーを先に済ませ、ドリンクはセルフでテーブルまで運ぶと、これ以降はフルサービスと変わりません。テーブルはテラス風にSC(サウスコート)のメイン通路側に張り出しています。

2号店はダウンタウンにあり、高級カフェテリア風なオーダーラインとインテリアを採用し、テーブル数も増やしています。ロウリーズが目指すクイックカジュアル業態としてのオペレーションとポジショニングが明確に表現されています。メニューは、シグネチャーメニュー(看板メニュー)のプライムリブの薄切りやローストしたターキー、チキンなどです。提供方法は、オープンサンドとサラダに、それらのローストを盛り合わせたサンドイッチ・スタイルが主体であり、デリバリーも20ドル以上で行っています。

ディナーハウスで培ったノウハウやサービスを整理して誕生した新業態は、ロウリーズとしての老舗の暖簾(のれん)と味を背景に、新しい顧客層を開発し、企業としての成長に寄与しています。

前回は日本、今回は米国の事例を紹介しました。自社(店)の増えすぎてしまったメニュー、不要なサービス、多様化し明快さを欠いた価格構成などを一旦”捨て”(整理・整頓)、業態としての明確な『コンセプト』を再構築してはいかがでしょうか。

不況のこの時期を乗り越え、ピンチを新しいビジネスチャンスに変えるヒントは、この辺に潜んでいます。

  • フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
記載されている内容は、掲載日(2011年02月21日)時点のものです。
コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。
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