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清水均のフードビジネス短信

第2回 ハイエナを駆逐するか、目覚め始めた眠れる獅子

日本にもようやく安心してステーキを大衆価格で、しかも健康的にお腹いっぱい食べられる店が現れた。それは「ステーキガスト」だ。すかいらーくグループが、バーミヤンなど既存業態を主体に転換し、3月からスタート。北は秋田市から、南は鹿児島まで、既に全国70店舗を超える規模となっている。

衰退するファミリーレストランの居抜き物件を主体に、「ロードサイドのハイエナ」として話題となったステーキK。中京から関東に進出を果たした、炭火焼ステーキを売り物とするステーキBなど、郊外エリアの外食市場は、『ハンバーグの時代から大衆ステーキの競争激化時代』に突入している。

その中で、目覚めはじめた「眠れる獅子」を連想させるのが「ステーキガスト」である。すかいらーくグループのマーチャンダイジング力と、自社CKを活用したハンバーグに関するメニュー開発力はダントツである。この店には、オージービーフやUSビーフをチルド主体に使い分け活用した、本物のステーキと自信作のハンバーグがある。

また、ランチェスターのナンバーワン戦略ともとれる、先攻企業が売り物とするサラダバーへの注力は並ではない。それは、カレーソースやパン、ステーキソースでも感じることだ。さらに赤や黄色など、4色から選べるポロシャツは、従業員に働くことの楽しさや個性を生かした個別対応サービスにまで発展が期待できる。

すかいらーくグループ復活の起爆剤の一つとなることは明らかである。コンセプト的な本質は、米国で800店を超える規模を誇った「ステーキハウス・シズラー」の全盛時代を彷彿とさせる。また、ディナーハウスや専門店の売れ筋商品に絞り込み、セミセルフサービス(日本ではサラダバーやドリンクバーも含め)導入により、半分近い価格で提供するのは「クイックカジュアル(ファストカジュアル)」業態(参考:2008年度第2回『ファインカジュアルとファインダイニング』))ともいえる。メニューを絞り込んであるため、スピード提供も可能となるのだ。さらにメニューの絞り込みは、食材の集中化戦略に繋がるため、規模を生かしたリーズナブルな価格での提供に結びつく。実際、人気のチルド・USビーフの肩ロースのステーキは旨い。

前号まで6回にわたり掲載して述べたように、客単価アップによる生産性の向上も既存業態からの転換がもたらす経営的な恩恵として無視できない。さらに人材育成も、メニューが調理面では単純化できるだけ短期育成につながり、人件費面でのメリットも大きい。お客様にとっても、企業としてもバランスのとれたよい業態であり、「外食業界の百獣の王」として、業界をリードするライオンの復活を多いに期待したい。

  • フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
掲載されている内容は、すかいらーくグループの許可を得て掲載しています。
記載されている内容は、掲載日(2011年06月20日)時点のものです。
コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。
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