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清水均のフードビジネス短信

第4回 ベルギー ブルージュ 唯一の三つ星「デ・カルメリート」

前回に引き続き、美食の国ベルギーにあり、欧州でも有数の古都として中世の街並を今に残す『ブルージュ』からの短信です。世界遺産の歴史地区の中心にあるマルクト広場から、運河沿いに歩いて15分弱の所に、「DE KARMELIET(デ・カルメリート)」はあります。ベルギーのミシュラン三つ星店は2軒しかなく、その1軒です。

デ・カルメリートメニュー(清水均氏 撮影)
デ・カルメリートメニュー(清水均氏 撮影)

その評価を毎年獲得し続けているのは、オーナーシェフのヴァン・ヘック氏の調理の技量と料理への感性があってのことです。その技と料理哲学は、『厨房のダ・ヴィン』や『仏料理界の巨星』と称される、故アラン・シャペル直系の愛弟子として培ったものです。「自然との共存」が料理哲学であり、正当な仏料理の源流を維持しつつ、素材の持ち味を残すことに主眼がおかれます。そして盛りつけの冴え(センス)です。

センスあふれる盛り付け(1)(清水均氏 撮影)
センスあふれる盛り付け(1)(清水均氏 撮影)

センスあふれる盛り付け(2)(清水均氏 撮影)
センスあふれる盛り付け(2)(清水均氏 撮影)

センスあふれる盛り付け(3)(清水均氏 撮影)
センスあふれる盛り付け(3)(清水均氏 撮影)

ランチタイムに訪れたのですが、先ず案内されたのはバーカウンターの奥にあるラウンジを通り、瀟洒な小庭園に面したテラスです。シーズンメニューとお薦めのシャンパンをオーダー。メニューはベルギーの言語であるフランス語・オランダ語、それに英語で表現されています。シーズンメニューはこの10年来、世界の著名レストランで定番となっている「degustation※(デギュスタシヨン)仏語」のスタイルで表現されています。この食の提供スタイルは、日本でも間違いなく高級店のトレンドとなるでしょう。
このテラスではアミューズが提供されます。その後、2階のメインダイニングに案内され前菜、メインディッシュ2種、チーズがワゴンサービスされ、最後にデザートが2種、絶妙なタイミングで提供されます。

食前酒はテラスで(清水均氏 撮影)
食前酒はテラスで(清水均氏 撮影)

今回最も印象に残ったのは、料理は勿論のこと、ウエイターの洗練されたサービスです。全員、小顔でハンサム。スタイルや姿勢もよく、サービスの動作、言葉遣いも正にエレガンスです。ユニホームは薄いチャコールグレイの品格漂うスーツ姿です。例えばシャンパンを注ぐ時は、底の凹んだ部分に右手親指を当て、残る4本の指でボトルを支えます。左手は腰の位置で背中に回し、背筋を伸ばし片手で優雅に注ぐのです。
料理・サービス・店格とトータルコーディネイトされた、世界に通用する三つ星レストランならではの『一時』。食後にビンテージのポートワインもいただき、2人で締めて450ユーロ(5万円弱)。安くはないですが、高くもないのでは……。

※以下の文章は拙著「フードサービス攻めのメニュー戦略」商業界より引用
食のスタイルの中で最後に紹介した「ワインとのペアリング」は、欧米の高級店を主体にプリフィックス・コースと組み合わせ、その店の通常ワインのフルボトル1本分の価格前後で販売することがトレンドとなりつつあります。
フランスでは「degustation(デギュスタシヨン)仏語」と呼びます。
本来の意味は利き酒や味見の意味です。今までのフレンチやイタリアンのコース料理では、ワイン好きのお客様がいても(人数にもよりますが)異なるワインを2~3種類しか楽しめませんでした。しかし、このペアリングという提供法では、それぞれの料理の数に合わせ、その品数=品数の種類のワインをグラスで楽しめるのです。しかも、原則として専門のソムリエがそのコース料理の一品ごとにマッチしたワインを、全体のコースの味のバランスなどの流れも考え厳選しているのです。
アミューズや前菜には、その素材や調理法に合わせた白の辛口、分量を少なめにしたメイン料理の2品にはそれぞれに合う個性の異なる白ワインや赤ワイン、そして最後のデザートにはアイスワインといった具合です。

  • フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
記載されている内容は、掲載日(2011年07月19日)時点のものです。
コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。
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