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清水均のフードビジネス短信

第14回 フードビジネスはいつの時代もベンチャービジネス

少子化と着々と進む高齢化の中で、外食産業の市場規模は縮小しています。追い打ちをかけるように消費支出は低迷し、デフレによる価格競争の激化、さらに原材料の高騰。また、セブンイレブンなど中食商品の高品質化と宅配への参入など、外食を取り巻く環境は厳しさを増しています。昨年の外食企業の倒産件数は2000年調査開始以降最大(2011年11月:648件(帝国データバンク))でした。

反面、北海道から沖縄まで、この厳しい時代の中でも着々と成長を続ける外食企業があります。新しい発想やコンセプトでビジネスチャンスを生かし、地方であっても起業後10年を経ずして年商10億円を超えており、今後の展開が楽しみです。フードサービス業は、いつの時代もベンチャービジネスとして、大きな可能性を秘めているのです。

低成長時代の中で企業を成長させていくには、規模に関わらず自店の商圏内におけるポジショニングや強み・弱みなどを分析し、変化する環境に適応することが急務です。また、単に適応するだけでなく、新たなビジネスチャンスとしてとらえることも重要です。

このような厳しい淘汰の時代の中で、フードサービス業を志し、成功するために最も大切なことは「信念・概念・執念」の3つの念を持つことです。それは、3つの念を持ち続けることで、事業の発展に合わせ、順に発生する課題を計画的に一つずつ着実にクリアし、対処できるからです。その結果、フードサービス業を真剣に営む誰もが、地方においても年商3億円はおろか5億円も売ることが可能になります。

「信念」とは、自分自身が生涯をかけて、何のためにフードビジネスに取り組むのかという理念や哲学をしっかりと持つことです。これが後に企業化を目指す際に自社の「経営理念」として結実します。次に「概念(コンセプト)」とは、自身の物の見方・考え方を通し、価値観や判断基準を確認して、自分らしい生き方のコンセプトを明確にすることです。これは「生き様」と言うこともできます。その結果、自分がやりたい(自分として誇りが持てる・自分だからできる)フードサービス業の業態や店のコンセプトが明確になります。信念とコンセプトが明確になれば、後は成功するまで何としてもやり遂げるという、強く継続した意志=「執念」を持って常に前向きにチャレンジし、努力することです。その結果、仕事の夢・暮らしの夢・人生の夢が一つずつ計画した通りに実現することができます。

また、フードビジネスで成功するには、企業規模の拡大に合わせたセオリー(理論)があります。QSC(クオリティ・サービス・クレンリネス)に始まり、人材の採用や育成、マネジメントや計数管理など、それらのセオリーを基礎からしっかり学ぶことです。

この『清水均のフードビジネス短信』は、外食業界が時流や環境に変化する中で、その時々に感じたことや指針とすべきことをコラムとしています。また、連載で配信した内容は、フードビジネスで成功するためのセオリーの一部を紹介しています。マネジメントやマーケティング、コーチングなど、私が学んだ拙い知識を基にコンサルティングや研修を通し、持論としてまとめたものです。興味のある方は、テーマ別に拙著も併読いただければ理解を深めることができます。

2005年4月から今回まで、隔週ごとに7年間配信して参りましたが、今回で一旦終了させて頂きます。この短信の愛読者の皆さまには、心から感謝申し上げます。また、皆さまの仕事の一助や参考となれば幸いです。(株)日立システムズのご担当者の方にも改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

  • フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
記載されている内容は、掲載日(2012年3月26日)時点のものです。
コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。
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