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ビストロメイトリサーチ
~「プロの目」で調査データを読む~ 第3回
期待はずれのお店になるな!!飲食店に対する顧客満足度調査
今回は外食の際、期待はずれだったお店に対する不満点や改善すべき点について以下対象者310名より有効回答を得ました。期待はずれのお店にならないために何をすべきか調査結果を、フードビジネスコンサルタントの清水均氏によるコメントを交えてご紹介しています。
調査概要
| 調査日 | 2005年9月30日(金) |
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| 対象者 |
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調査項目一覧
清水均氏によるコメント
はじめに
お陰様でこのリサーチも3回目を迎えました。今後も含め各回を通して見ることでさまざまな角度から、多様化・個性化した消費者の実態が把握できます。今回は「顧客満足度」に関する男女310名の生データの分析であり、その内容は朝礼やミーティング、店長会議などでも十分に活用できます。顧客満足度に関することは重要なため、ページも余分に割き、まとめています。
年齢・職業・地域内訳
男性のデータは年齢構成的にバランスの取れたものとなっている。女性に関しては25歳~34歳の方が70%弱を占めているが週1回以上夕食を外食する働く女性ということを考えれば当然の結果ともいえる。また、約3割がパート・アルバイトとなっている
Q1:期待はずれの店のジャンル
まず、(Q1)の『期待はずれのジャンル』は男女とも、ほぼ同様の結果となっているが男性は「アジア」、女性は「洋食」に対する期待はずれが多い。
Q2:その店の形態
(Q2)の『形態別』ではテーブル席以外に男性がカウンターを挙げたのに対し、女性はオープンエアと個室、宴会・パーティー会場と多岐に及んでいる。
Q3:その店の利用目的
(Q3)の『利用目的』は男性が家族サービス、女性はデートでの不満感が高い。
Q4:その店を選んだ基準
次に(Q4)の『その店を選んだ基準』では、「手ごろな価格:男性23%、女性27%」「交通の便:男性15%、女性13%」「雰囲気:男性13%、女性10%」「好きな料理がある:男性9%、女性10%」「いろいろな料理:男性9%、女性6%」「有名な店:男性8%、女性10%」「少々高くても美味しい:男性6%、女性5%」と男女ともほぼ同じ順になっている。
Q5:その店の探し方
(Q5)の『何を使って探したか』では、50%の「通りがかり」を除くと、「ネットのグルメサイト:20%(検索系・クチコミ系との合計)」「周囲のクチコミ:男性10%、女性7%」「グルメ情報誌:8%」「フリーペーパー:男性4%、女性7%」となっている。男性がグルメサイトとクチコミ重視に対し、女性はテレビ番組等も含め多面的に情報を集めていることが分かる。
Q7:気をつける点
(Q7)の『どのような店に気をつければ期待はずれにならないか』と併せてみると、「周囲のクチコミを活用する:男性34%、女性38%」以外では「ネットのクチコミを見る:37%」、「情報誌・フリーペーパーの活用:10%」、「ネット検索系のサイトを変えてみる:7%」となっている。ここに今後の重要なポイントがある。それはネット検索サイトやフリーペーパーの信頼度の問題である。今後も消費者が行う店の選別はさらに厳しくなる事が予想される。したがって、店側でもこれらの媒体を選んで掲載しなければ玉石混合として扱われ、【味やサービスへのこだわり】といったせっかくの自店の努力が実らない可能性が大となるからである。逆に信頼度の高いネットやフリーペーパーは、その信頼度を維持するためにも自主調査や覆面調査の結果などを元に掲載する店を選択すべきである。『あのサイト(フリーペーパー)に載っていれば・・・』と言われるようにして欲しいものである。
Q8:その店の訪問状況
それは(Q8)の『期待はずれの店に再度訪問しない(男性:94%、女性:97%)』という圧倒的な調査結果からも重要である。
Q6:期待はずれの理由
(Q6)の『期待はずれの理由』は男女とも共通し、メニュー(商品)に75%が集中している。問題の大きい順に内訳を挙げると「おいしくない:36%」「メニューのわりに価格が高すぎる:男性18%、女性12%」「店員の態度が悪い:10%」「注文してから時間がかかる:7%」「店の雰囲気が悪い:男性7%、女性9%」「食べたいと思うメニューがない:6%」「量が少なすぎるまたは多すぎる:男性5%、女性10%」「メニューの種類が少なすぎる:5%」とある。「店員の態度が悪い」「店の雰囲気が悪い」の2点については共通点が多いと推測できる。デザインや照明などに凝った店であれば、なおさら従業員の態度が悪いと雰囲気は台無しになるからである。
Q9:その店の改善点
当然、(Q8)で訪問しない人を対象とした(Q9)の『期待はずれの店にどの点が改善されたらいきますか』に対しては、(Q6)に対しての回答となっている。さらに重要な点は「二度と行かない:7%」ときっぱりと答えているのだ。これらの顧客は当然、友人・知人に面白おかしくその店での不愉快な話をするが、それを聞いた人もさらに尾ひれをつけ、その話を広げる。不満を持った顧客(1人)は何も言わずにその店を利用しなくなるだけではないのだ。これらの結果、最終的にさらに17人を失うという米国のデータもある。
補足説明
ダイヤモンド社から出ている「サービスが伝説になる時」というベストセラーがある。拙著「ホスピタリティコーチング」日経BP社刊でも引用しているが、その中に面白いデータがある。顧客を失う原因が出ているのだが、「商品への不満:14%」「従業員の無関心な態度:68%」「友人に聞いて:5%」「競合他社:9%」「顧客の死去・転居:4%」となっているのだ。前者(緑色の文字部分)の合計だけで87%あるが、この問題は店の内と外のどちらに問題があるのだろうか。言うまでもない、全ては店内の問題である。
現在、商品はおいしくて当たり前、サービスは良くて当たり前の時代』である。従って、フードサービス業である以上、フードで問題があるのは言語道断である。また、サービスで問題があるのは、店長や経営者の意識の低さ以外の何ものでもない。
今回の調査で商品について注目すべきは、デザインや照明など小洒落た店は増えたものの、メニューが独りよがりになっていること。また、調理が手抜きであることが挙げられる。その証拠に私のお手伝い先でこの厳しい時代でも繁盛を継続している店がある。例えばとんかつ専門店であればオーダーが入ってから、豚ロースの筋を切り、粉とパン粉を丹念につけて、フライヤーでの気泡や揚がり加減の状態を一品・一品しっかりと見極めて揚げ、均等な幅でカットしシャキッとしたキャベツと共に丁寧に盛りつけ提供している。要するにとんかつ専門店としての原点をしっかりと守り抜いているのだ。一頃のとんかつブームに左右されることなく繁盛を継続している。
もう一度、自店のコンセプトとメニュー構成、プライスと量を含めたメニューの整合性、商品づくりの原点の見直しを期待したい。投下資本が高い、家賃が高いとつい客単価を上げがちになる。その際、多少調理人としての良心が痛むのか一品の分量を多くしがちな店が多い。その結果、お客様は予定した予算の中で限られた品数のメニューしか取れないことも多い。色々と食べたくても、結果として量も多くて食べられず不満が残る。逆にケチをして原価管理と称し、初めから分量の少ない店も多い。こちらも不満が鬱積する。また、女性は料理の分量と共に熱さにも敏感であり、冷めていればそれだけで評価が下がる事もこれからの時期に忘れてはならない。
Q10:店員の気になる態度
最後に(Q10)の「店員の気になる態度」だが、先に紹介した(緑色の文字部分)顧客を失う68%を占める『無関心な従業員の態度』に集約できる。ご来店からお帰りまでの各接点は全て後にも先にもない『真実の瞬間=Moments of truth』であることを忘れてはならない。逆にこの接点をしっかりと自店の業態にあわせたサービスレベルで行えば、自ずと評価は高まる。店ばかりよくしても(お金をかけても)、従業員の言葉遣い、料理の下げのタイミングが悪くては意味がない。詳細は調査の内訳を一つずつ読んでいただきたいが、料理や水の置き方一つ、お連れしたお客様への配慮、手空き時間の状態など、多くの店で多様な経験を積んだ「お客様のプロ」が厳しい判断基準で、あなたの店の価格に対する絶対的な価値を常に評価していることを忘れてはならない。
まとめ
現在の個客(一人ひとりのお客様)が求めているサービスは単なる顧客満足ではない。「個客感動満足」を目指し、その結果として「従業員感動満足」が得られることを経営者、店長はしっかりと認識すべきである。また、そのためのキーワードが「ホスピタリティコーチング」にあることも重要なポイントである。
※個客感動満足の関連情報は、「清水均のフードビジネス短信」第2回、第4回 -その1-、第4回 -その2-、第4回 -その3-、第7回 -その1-、第7回 -その2-、第7回 -その3-をご覧ください。
フードビジネスコンサルタント(亜細亜大学講師) 清水 均
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