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神谷豊明のワインコラム
第2回 Alsace アルザス (フランス)
「アルザス地方」は、良質な白ワインの産地で有名ですが、赤ワインも近年注目されています。
歴史
ローマ時代よりヨーロッパの南北を結ぶ街道と東西を結ぶ街道の十字路として栄えてきたアルザス。
国境を接するドイツとは鉄鉱石や石炭など豊富な地下資源をめぐって領有権争いを繰り広げ、数奇な歴史に育まれた文化や風習は、フランスのなかでも独特なものです。
首府ストラスブールやコルマールの木組みの家の続く街並みのなかを歩き、ドイツ語に近い独自の方言を耳にすれば、フランスでありながらもドイツ的なアルザス文化を強く感じるはずです。
産地の特長
フランス北東部、ライン川を隔ててドイツと国境を接するアルザス地方はフランスのワイン産地としては北限に位置します。
アルザスワインの特長は単一品種から醸造されるため、葡萄の品種がワイン選びの基準となります。
アルザスワインはラベルに葡萄の品種を明記することが義務づけられている為、生産される葡萄は白ワイン用が6種(リースリング、ゲヴルツトラミネール、トケイ・ピノ・グリ、ミュスカ、シルヴァネール、ピノ・ブラン)、赤ワイン用が1種(ピノ・ノワール)です。貴腐ワイン(セレクション・ド・グラン・ノーブル)やシャンパンと同じ製法でつくられる発泡酒(クレマン・ダルザス)などもあります。
味わい
アルザス地方の白ワインは、隣接のドイツワインに比べ辛口ですが、香りに甘みを持っているものが多く大変食事に合わせ易いです。
伝統的なアルザス料理であるソーセージの付け合わせとしておなじみの酢漬けのキャベツ「シュークルート」、フォアグラのテリーヌ(アルザスはフランス随一のフォアグラの名産地である)など相性は抜群です。
最近の流行
近年、ピノ・ノワール種を使った赤ワインも注目されています。特に有機栽培や減農栽培された葡萄で造られたワインは、味わいが驚くほど濃く、今までの軽めなアルザス赤ワインのイメージを覆します。
自然の力を最大に葡萄ひと粒一粒に凝縮させています。ブルーチーズやフォアグラのテリーヌと相性の良い貴腐ワインも注目です。
日本の食材である「あん肝」や「白鶏肝」などに合わせてみるのも面白いです。
アルザスワインには、母のような優しさと強さを感じますね・・・。
シニアソムリエ 神谷 豊明
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