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神谷豊明のワインコラム
第4回 Bordeaux ボルドー (フランス)
世界中のワイン愛好家を虜にする交響曲(ブレンドワイン)
歴史
ボルドーは、ローマ時代の終わりから既にワインの主要生産地でしたが、1152年に重大な出来事が起こります。ボルドー地方の領主だったアキテーヌ公領のエリオノール妃がフランス王ルイ7世から離婚され、アンジュ伯でノルマンディ侯であったアンリ・プランタジェネと再婚します。
その2年後の1154年に、プランタジュネは英国王位相続した為、ボルドーを含めフランスの西半分はイギリス領となりました。
以降300年間ボルドーは英国領になりました。
その間ボルドーのワインは「クラレット」「ワインの女王」という呼び名でイギリス人に楽しまれていました。
そして、百年戦争・フランス革命後の1855年、パリ万国博覧会開催にあたり、ナポレオン3世がフランスの各ワイン生産地にワインを出展するよう要請したのがきっかけで、ボルドー市商工会議所が、メドックから58の赤ワイン生産者、グラーヴから一つの生産者を選び、また甘口白ワインのソーテルヌとバルサから21生産者を選び、ワイン生産者のランク付けを行ないました。
ックその後の分割などがあり、現在はそれぞれ61シャトー、26シャトーが格付けされています。
味わい
ボルドーは、良質な赤ワイン産地です。長熟で渋味のしっかりとしたワインが特長で、赤ワイン用の黒葡萄5品種をブレンドして各シャトーの味わいを交響曲のように造り出します。
熟成を必要とし、約20年~30年後に飲み頃になります。熟成されたボルドーワインは滑らかな舌触りとコクのバランスが素晴らしく、「ボルドーを知らずしてワインを語れない」と言われています。
また生牡蠣などに合う、スッキリとした白ワインや世界三大貴腐ワイン産地であるソーテルヌ地区の貴腐ワインも有名です。ボルドーの主要葡萄品種は以下です。
【黒葡萄】
- カベルネ・ソーヴィニョン
- 赤ワイン品種としては最高級品種。 深みのある濃い色合いと独特の香りがあり。腰が強く辛口で、タンニンと酸が豊かな長期熟成型ワイン が出来る。
- カベルネ・フラン
- カベルネ・ソーヴィニョンと比べブドウの熟成がやや早く果房も大きい。
色はやや薄くタンニンの少ない穏和なワインとなる。ブルトンとも言う。 - メルロー
- カベルネ種より早熟で柔和であり、かなりコクのある、まろやかな風味と口当たりのワインとなる。
- マルベック
- メルロー種の弟分のような品種。補助的にブレンドされる。
- プティ・ヴェルド
- カベルネ・ソーヴィニョンに似た性格を持つが更に晩熟で腐敗に対する抵抗力も強い。
品質を重要視する一部のシャトーで栽培される。
【白葡萄】
- セミヨン
- ソーテルヌやグラーヴ地区で栽培される、貴腐果によって甘口白ワインとなる。
滑らかでしっかりとした個性を持つが、酸味が少ないために多くはソーヴィニョン・ブラン種とブレンドされる。 - ソーヴィニョン・ブラン
- 芳香性に富む優れた品種。グラーヴの代表品種。
ロワール川流域地区でも栽培されている。アメリカ・オーストラリアではフュメ・ブランと呼ばれる。 - メルロー
- カベルネ種より早熟で柔和であり、かなりコクのある、まろやかな風味と口当たりのワインとなる。
- ミュスカデル
- 多産系で早熟な品種。高品質ワインでは、あまりブレンド用に使用されない。
近年の流行
ポムロール地区・サン・テミリオン地区のワインが注目を浴びています。メルロー種、主体で作られる赤 ワインが多く、厚みのある果実味と円やかな味わいが特長で、ボルドーワインの最高値で取引がされています。また格付けされたワインのセカンドラベル(ファーストラベルの品質に至らなかったワインを、格を落として出荷するワイン)も割安で美味しいと評価されています。
ボルドーワインは、長い歴史と複数品種のブレンドから生まれる「歴史・品格・技術」の交響曲を楽しめるワインです。
シニアソムリエ 神谷 豊明
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