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神谷豊明のワインコラム

第6回 Cotes du Rhoneコート・デュ・ローヌ (フランス)

フランス最古の葡萄畑が広がる「太陽と歴史の産地」、コート・デュ・ローヌ地区。

歴史

人類が最も古くから栽培してきた植物のひとつであるが、メソポタミアからエジプト人、フェニキア人の手を経て、フランスに伝わったのは、ガリア(現在のマルセイユ)からと言われています。
紀元1世紀に、ギリシャ人、ローマ人たちによりローヌ河流域へ入り、その後ブルゴーニュやボルドー、ロワール、シャンパーニュへと栽培やワイン醸造が広められました。
いわば、ローヌ地方はフランスへのワイン伝来における各産地への玄関口であったと同時に、スペインやポルトガルへの中継点としても重要な役割を果たしており、こういった歴史背景は、遺跡群やこの土地に纏わる故事に垣間見る事ができます。

味わい

ローヌ地方は大まかに北部ローヌと南部ローヌに分けられます。北部の栽培地はローヌ河沿岸に集中し、南部では東西70kmにも及ぶ広大な面積を持ちます。面白いことに、中間地帯にはワイン栽培地がなく、これはこの辺りが大陸性気候(北部ローヌ)と地中海性気候(南部ローヌ)の分かれ目で、平均気温が低く、雨も多いので、の栽培には適していない事を表しています。北部と南部は、それぞれの気候や品種の違いからワインのスタイルも異なっています。

北部のワイン

北部ローヌは、ローヌ・アルプ地域とも呼ばれ、アルプスの冷たい空気の影響を受ける大陸性気候です。土壌は主に花崗岩質、または片岩質土壌。南部ローヌとの大きな違いとして、ローヌ河を見下ろすような傾斜のきつい斜面に畑があることです。水はけの良い傾斜は雨水を蓄えることが出来ず、限定された狭いスペースに植えられたは、水分を求めて地中深く根を伸ばします。
この過酷な条件により、は自生力を高め、独自の個性を生んでいます。
こんな栽培地に唯一適応する黒品種がシラー、白はヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌ。
栽培面積と生産量では南部の1/10以下と少量ですが、品質となると北部の方が優れているとされます。

南部のワイン

地中海性気候である南部ローヌは、燦々と降りそそぐ太陽、その温暖な気候により栽培に適し、赤を中心とした多くのワインが産出されます。が栽培される土地は、北部の急な傾斜地に対し、比較的平坦な土地やゆるい丘陵地。その土壌は、ローヌ河に流れる多くの支流の影響が強く、広大な面積を持つため様々。小石や砂利、粘土、石灰などがありますが、基本的には石灰質砂岩の台地で大きな石が多量に混ざっています。
南部では地中海沿岸地方で栽培されているほとんどの品種が植えられ、グルナッシュ種を中心に多くの品種をブレンドしてワインが造られます。シラー種は最も小粒で皮が厚いのでタンニンが強く出やすいのに対し、グルナッシュ種はやや大粒、糖分が高く、アルコール分と色は濃いめであるものの、固形物の比率が少ないためタンニンはそんなに強く感じません。

近年の流行

この地区のワインは、畑の特長を隠してしまうとのことで、新樽を使うのを避けてきたが、近年、力強い葡萄が造られるようになり新樽100%のキュベも出てきました。またこの地方のワインは、エスニック料理や中華料理などにも合うため、様々なジャンルの飲食店でサービスされています。

北部と南部のスタイルの異なる産地、ローヌ渓谷。
ワイン造りには、気候・栽培条件が大切だと語りかけてくれます。

シニアソムリエ 神谷 豊明

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