(前回の続き)
優先順位1番目の職務として、「物」の管理である
資産管理を取り上げたのは、「見える物(資産)を管理できない者が、見えない物(従業員のやる気や人間関係、労働時間など)を管理できる訳が無い」からです。
資産管理の対象は設備、備品、商品(食材)です。フードサービス業にとって、店舗や設備・什器備品などの資産は、全て店格や快適性、雰囲気などを決める大事な要素です。
店長の意識として重要なのは、食材を含めこれら全て「お金」が「物」に変わっているという認識です。しかも、不注意な取り扱いをすれば、すぐにその価値を劣化させるか無くしてしまうのです。従って、これら全てを常に最良の状態に保つことが、経営の最小単位である店(=企業)を預かる店長(=経営者)の重要な職務です。この資産の保全のことを
メンテナンスといいます。
商品の価値を最高の状態にして提供する。お客様に食事を楽しんでいただく。従業員が明るく誇りを持って働ける環境を作る。損害とロスを無くす。安全を維持し衛生管理を行う。これらは全て良いメンテナンスの結果であり、他店との競争に打ち勝つための店長の基本業務です。また、その基本となるのは日々の
クレンリネス作業です。
クレンリネスは特に難しい知識や技術は不要であり、少しのトレーニングとやる気があれば誰でもできます。しかし、人手不足や時間不足を理由に、毎日の決まった清掃作業も、とかくルーズになりがちです。
お客様が直接目や手に触れる設備や備品の不備や汚れは、不快の原因となりやすいものです。しかし、お客様が不快に感じてもあまり苦情が発生することはありません。ただ二度と来店しなくなるだけです。その結果、固定客を増やすことができず、不振店になっている例が多いのです。
不振店対策の最初にクレンリネスに取り組む必要があるのは、それらの理由と「
環境は人を変える(働く人の意識を変える)」からです。
(次回に続く)