| 外食市場が8年連続で縮小する中で、中食市場はその縮小分を着実に増加させている。既に大手外食企業の進出も盛んであるが、現業の惣菜や弁当を主体に展開するローカル店にも大きなチャンスが訪れていることも事実である。
それは今までパック売りしていたこれらの食材を、店鋪面積40坪以上の定食店として陶器やメラニン類の器に盛り替えると原価面でのメリットが大きく出せることである。サービス面さえ努力すれば、既存の定食チェーンともローカルでは対等以上に戦うこともできる。
そのポイントは自社の製造ノウハウとして地産地消や食品添加物・着色料などを可能な限り排除した、正に安心・安全で美味しい商品開発を行い続けることである。また、各種アレルギー対策などにも取り組むことも重要である。これらができれば、外食と中食の狭間の業態として明らかに著者が提唱する区別化(他社・他店と差をつけることではなく、違いを明らかにすること)が可能となる。宅配の仕組みも作れば高齢化社会の中で、スーパーやコンビニにも対抗できる新業態が確立できる可能性は高い。また、コンフォートフード(祖母や母の味や昔懐かしい地域の味やお祭りなどハレの日の料理)、スローフードも食文化を継承する上で重要な要素となる。正に*「身土不二(しんどふじ)」として地域密着を果たすことが、本来の食を扱う者の使命であり、今後の中食の果たす役割である。
*「身土不二(しんどふじ)」とは、身体も土地も二つと無い(不二)という意味。朝鮮半島でも通用する言葉(中高年者であればほとんど知っている)であり、本来はそちらから流れてきたと著者は考えている。自分が生まれた土地の4里四方(256平方キロメートル)の水や季節の食材を食べることが、気候風土を含め、その人にとって最も健康によく長生きができるといった意味がある。確かに、昔の人の生活の活動範囲を考えてみれば適正な範囲であり、先祖から受け継いだDNAの面からも納得のできる内容である。 |