醸造家が注目を浴びる産地、ブルゴーニュ。
歴史
ブルゴーニュ地方は、“ワインの王”と称され、ボルドーと双璧を成す銘醸地です。
コート・ド・ニュイ地区Cote de Nuits
コート・ド・ボーヌ地区Cote de Beaune
コート・シャロネーズ地区Cote Chalonnais
マコネ地区Macconnais
ボジョレ地区Beaujolais
シャブリ地区Chablisの6つの地区に分けられています。
コート・ド・ニュイ地区とコート・ド・ボーヌ地区まで続く、長い丘をコート・ドールCote d'Or〔黄金丘陵の意〕
と呼び、あの有名なロマネ・コンティーもこの丘で収穫されます。
中世、ブルゴーニュでは修道院や王族がブドウ畑を所有していましたが、フランス革命時に国庫に没収
され、小作人達に畑を分け与えられました。その後相続等により、さらに土地が細分化され、同一の畑
に複数の所有者が存在する状況になりました。例えば、シャブリのレ・クロ(畑名)でたくさんのラベル
(銘柄)の種類があるのはレ・クロの畑が歴史の中で幾つもに相続や売却され分けられたからです。
その為、同じ畑のブドウから造られるワインでも造り手によってバラつきが出るので、ブルゴーニュワイン
は「造り手で選べ」と言われています。
〜ドメーヌとは〜
ブルゴーニュでは通常、単一品種からワインが造られ、赤は、ピノ・ノワール種Pinot Noir、
ガメイ種Gamay(主にボジョレ地方)、白はシャルドネ種Chardonnay、アリゴテ種Aligote
を主に使います。
ブルゴーニュには、ブドウを栽培しワイン造りも行なう、ドメーヌDomaineと、“ワイン商”と訳されるネゴシ
アンNegociant、とワイン販売・醸造の仕組みがあります。
ドメーヌは、葡萄の栽培・醸造・瓶詰め・出荷の全ての作業を1社で行ないます。生産者の個性がはっき
りと出る為、人気のある生産者は高額で取引されています。(ロマネ・コンティーは、ドメーヌで生産さ
れています。)
一方、ネゴシアンは、契約栽培業者から葡萄を買い、醸造して販売する業者のことで、ネゴシアンは複
数の銘柄を所有し、生産量も多く安定した生産・供給が可能です。
ブルゴーニュのワインの格付けは畑の単位で行われています。
ワインラベルには、地方名−地区名−村名−畑名という順番で記載され、ブルゴーニュワインを購入す
る際に、ドメーヌ名と村名・畑名・生産年が重要なキーワードになります。
ボルドーと違って、醸造家の個人名が注目され、有名醸造家が亡くなったり、引退したりすると、その銘
柄が10倍、20倍にも市場価格が高騰する出来事はよくあります。
味わい
ブルゴーニュは、ボルドーと違い単一の葡萄品種でワインを造ります。そのため葡萄の個性がはっきり
と味わいに出ます。栽培環境の違いである畑の質や傾斜、樹齢や選定方法などで微妙にその味が異
なり繊細な扱いが必要なワインでもあります。
赤ワインは、ピノ・ノワール種を使ったものが主流で、渋味は柔らかくエレガントな味わいに仕上がって
いきます。
白ワインは、シャルドネ種がメインの葡萄品種になり、醸造過程で樽を使って熟成・発酵させたものは
円やかな果実味と余韻の調和を作り上げ、高価なワインに仕上がっていきます。
またステンレスタンクで発酵したものは、キレのあるワインに仕上がります。このタイプの生産法であ
るシャブリは辛口の代名詞として、日本ではよく知られています。
近年の流行
ブルゴーニュでは、有名生産者が作る「畑格下げワイン」が狙い目です。トップ銘柄の畑の品質・価格
を維持する為、醸造の際に発生する「樽ムラ」(1つの銘柄をたくさんの樽で熟成する時に出来る味わ
いの差)が生まれ、トップ銘柄の味わいに届かない樽を格下げしてテーブルワインのランクに落とし
て瓶詰めして販売する事があります。
職人気質の強い産地ブルゴーニュ。生産者の「顔」でワインの味わいを想像できる産地でもあります。