「伝統あるワイン造り」と「伝統を打ち破るワイン造り」が交差する産地、イタリア中部。
概要
イタリア中部の代表的なワイン産地は、トスカーナ州です。フィレンツェ、シエナなど美術、工芸の中心地でもあり、訪れる人が大変多く、ワインの消費も桁外れです。北イタリアのワインがフランスで言うブルゴーニュであれば、この地のワインはボルドーと例えられています。貴族的な感覚と外資が多いことが一因です。この州では、伝統的なDOCG(統制保証原産地呼称)の法律で認められたワインが多く、また法的規制の少ないテーブルワインのクラスで、優秀なワイン(スーパー・トスカーナと呼ばれています。)が注目です。
中部地域
トスカーナ州で最も権限ある赤ワイン品種・サンジョベーゼは、よく聞かれるキャンティーをはじめ、ほとんどのDOCGワインに含まれています。比較的濃い色合いで、程よいタンニンと適度な酸味が特徴です。ボローニャ、パルマなど美食の地を抱えるエミーリア・ロマーニャは、海岸地区を除いては大陸性気候で、アルバーナ・ディ・ロマーニャの白ワインが素晴らしく、また隣り合わせのウンブリア州は海岸線に接しない州で、同じく白ワインのオリビエートや、赤ワインのトルジャーノ、モンテファルコ・サグランティーノが有名です。アドリア海側のマルケはさっぱりとした白ワイン。ローマ周辺も酸味のしっかりした白ワインが造られています。
味わいと特徴
トスカーナ州のキャンティーやブルネッロなどはフィレンツェ風Tボーンステーキや仔羊のローストなどと相性がよく、スパイシーな風味を加えた肉料理と合わせたいです。またエミリア・ロマーニャ州のランブルスコは微発泡の甘口赤ワインが面白く、冷やしてトマトソースのピッツアなどと気軽に飲むタイプのワインです。白ワインでは、酸味が強く、軽い味わいのオリビエートやフラスカーティ、薄甘口のアルバーナ・ディ・ロマーニャは前菜(アンティパスト)、パスタ類、パニーノ(イタリア風サンドイッチ)などのカジュアルな料理が良いでしょう。
近年の流行
法的規制の少ないテーブルワインのクラスでフランス・ボルドー地区と類似する上質ワインが注目です。カベルネ・ソーヴィニョン種など、以前はイタリアであまり栽培されていなかった高級ブドウ品種を使ったワインが成功を収めています。「ソライア」「オルネライア」のどの銘柄がスーパー・トスカーナとして世界の市場を驚かせ、そして評価されて以来、次々と高品質な赤ワインが生まれています。特にボルゲリ地区のワインが目立っています。
ルネサンスの地は、イタリアワインのイノベータです。